ペプチドとは
最近ではペプチドサプリメントなど“ペプチド”という言葉をよく耳にしますがペプチドとは一体何でしょう。
おおまかに言うとタンパク質を小さくしたものです。
学術的にペプチドを説明すると、
「アミノ酸が50個未満でつながったもの」
と言えます。
大きさで比較すると、タンパク質>ペプチド>アミノ酸となります。
ペプチドをさらに細分化すると
2個:ジペプチド
3個:トリペプチド
2-10個:オリゴペプチド
10-50個:ポリペプチド
となります。
50個以上はタンパク質と呼ばれるようになりますが100個以上をタンパク質と呼んだりと、この定義はまだ確立されていないようです。
つまりアミノ酸がつながって大きくなっていったものがペプチドやタンパク質と呼ばれるようになるということです。
ではこの3種類タンパク質、ペプチド、アミノ酸の特徴をみていきましょう。
タンパク質、ペプチド、アミノ酸
タンパク質はメリットとして、普段の生活の中で入手しやすい魚や肉、卵などから摂取することができペプチドやアミノ酸などに比べると安価です。デメリットとしてペプチドやアミノ酸より大きいため体の中で消化されてから吸収され、効果を発揮するといった経路を辿るために時間がかかりまた消化されないと意味がなくなってしまいます。
その分ペプチドやアミノ酸はタンパク質に比べ小さいため消化の過程が少なく吸収されるためより効率的です。しかしペプチドやアミノ酸はタンパク質より高価であることが多いため経済面も考慮しなければなりません。また、アミノ酸などは独特な味もあるため人によっては摂取しづらい面もあります。
アミノ酸は天然に20種類あり、
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、リシン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸が挙げられます。
アミノ酸の分類
また、うま味や酸味、甘味、苦みで分けると以下のようになります。
【うま味・酸味】
グルタミン酸、アスパラギン酸
【甘味】
グリシン、アラニン、トレオニン、セリン、グルタミン、プロリン、アスパラギン
【苦み】
トリプトファン、イソロイシン、ロイシン、システイン、リシン、チロシン、フェニルアラニン、アルギニン、バリン、メチオニン、ヒスチジン
ペプチドに関連する特定保健用食品
近年ではサプリメントなどの形態で摂取する場面も増えてきておりカプセル状などで味をマスクするなど工夫させているものが多いです。
費用面をまとめると、タンパク質<ペプチド<アミノ酸となります。
ペプチドが注目される理由には効果が期待できる特定保健用食品があるという面も大きいです。
特定保健用食品は、からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含み、その摂取により、特定の保健の目的が期待できる旨の表示(保健の用途の表示)をする食品です。
特定保健用食品の一部として以下に挙げます。
【血圧が高めの方に】
・カゼインドデカペプチド:牛乳のカゼインを分解しアミノ酸12個からなるペプチド
・かつお節オリゴペプチド:かつお節から分解されできたペプチド
・ラクトトリペプチド:乳たんぱく質のカゼインから得られるVal-Pro-Pro(VPP)、Ile-Pro-Pro(IPP)の2種類のペプチド
・サーデンペプチド(バリルチロシンを含む):バリンとチロシンが結合しているイワシから分解されできたペプチド
・イソロイシルチロシン:ブナハリタケエキスに含まれるイソロイシンとチロシンが結合したペプチド
・ワカメペプチド:ワカメのタンパク質を酵素分解してフェニルアラニルチロシン、バリルチロシン、イソロイシルチロシンを成分としているペプチド
ほかにもペプチドと言われる製品や成分はあり、ホエイペプチド、魚肉ペプチド、大豆ペプチドなど様々あります。その中でも特定保健用食品は保健の目的が期待できる旨の表示を認められているものであるため選択に迷ったときは特定保健用食品を選ぶこともひとつです。