健康食品

特定保健用食品の種類と分類-表示できる用途・成分について-

特定保健用食品はトクホまたは特保とも呼ばれ、「食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」と定義されます。
特定保健用食品は一般に認識されている機能性食品の中でその保健の用途およびヒトにおける有効性、適切な摂取量、摂取に伴う安全性などが個々の製品として医学的・栄養学的に明らかにされているもので国が客観的かつ科学的な審査を行い、消費者庁が製品に対して保健機能の表示を認めたものです。
また、(1)条件付き特定保健用食品、(2)規格基準型特定保健用食品、(3)疾病リスク低減表示の3つに法制化されています。
(1)条件付き特定保健用食品
一定の有効性が確認される食品に対して限定的な科学的根拠(無作為化比較試験等)である旨の表示を許可したもの。
(2)規格基準型特定保健用食品
科学的根拠が蓄積されている関与成分を含む食品について規格基準に適合するかを審査し許可したもの。
(3)疾病リスク低減表示
「カルシウムと骨粗鬆症」「葉酸と神経管閉鎖障害」の2つの表示が対象。

特定保健用食品には表示できる用途・関与成分があるため注意が必要です。
ex)用途:おなかの調子を整えます。 関与成分:ビフィズス菌、食物繊維(難消化性デキストリン、グアーガムなど)など

では特定保健用食品には具体的にどんなものがあるか詳しく見ていきます。
表示できる用途や成分が決められているため、どこに効果があるかによって分けていきます。

腸にはたらくもの

Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus 2038株
Streptococcus thermophilus 1131株
ラクチュロース
乳果オリゴ糖
ガラクトオリゴ糖
ポリデキストロース
消化性デキストリン(食物繊維として)
フラクトオリゴ糖
イソマルトオリゴ糖
Lカゼイ YIT 9029(シロタ株)
低分子化アルギン酸ナトリウム
B.ブレーベ・ヤクルト株
ラクトバチルスGG株
サイリウム種皮由来の食物繊維
キシロオリゴ糖
ビフィドバクテリウム・ロンガムBB536
寒天由来の食物繊維
Bifidobacterium lactis LKM512
プロピオン酸菌による乳清発酵物(DHNAとして)
カゼイ菌(NY1301株)
大豆オリゴ糖
水溶性コーンファイバー
ビフィズス菌Bb-12(Bifidobacterium lactis)
コーヒー豆マンノオリゴ糖(マンノビオースとして)
ビフィドバクテリウム・ラクティスBB-12
還元タイプ難消化性デキストリン(食物繊維として)
大麦若葉由来食物繊維
L.ガセリ SBT2055(ガセリ菌SP株)
B.ロンガム SBT2928(ビフィズス菌SP株)
Bacillus subtilis K‐2株 芽胞30億個(30億個)
ポリデキストロース
高架橋度リン酸架橋でん粉(食物繊維として)
Bifidobacterium lactis FK120
Lactobacillus paracasei subsp. paracasei NY1301

骨に関するもの

大豆イソフラボン
大豆イソフラボンアグリコン
MBP®(シスタチンとして20μg)
ポリグルタミン酸
ビタミンK2[メナキノン-7]
ビタミンK2[メナキノン-4]

歯に関するもの

マルチトール
還元パラチノース
エリスリトール
茶ポリフェノール
キシリトール
リン酸一水素カルシウム
フクロノリ抽出物(フノランとして)
リン酸化オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)
CPP-ACP(乳たんぱく分解物)
CPP-ACP(β-CPPとして)
CPP-ACP(Caとして)
カルシウム
大豆イソフラボンアグリコン
緑茶フッ素
ユーカリ抽出物(マクロカルパールCとして)

カルシウムに関するもの

CCM(クエン酸リンゴ酸カルシウム)
カルシウム→骨粗鬆症リスク低減

コレステロール・中性脂肪に関するもの

大豆たんぱく質
低分子化アルギン酸ナトリウム
サイリウム種皮由来の食物繊維
植物ステロール
キトサン
グロビン蛋白分解物(VVYPとして)
ベータコングリシニン
植物ステロールエステル
ブロッコリー・キャベツ由来のSMCS(天然アミノ酸)
ウーロン茶重合ポリフェノール(ウーロンホモビスフラバンBとして)
モノグルコシルヘスペリジン
DHA
EPA
高分子紅茶ポリフェノール(テアフラビンとして)
ガセリ菌SP株
セサミン
セサモリン
α-リノレン酸ジアシルグリセロール(α-リノレン酸として)

体脂肪に関するもの

中鎖脂肪酸
りんご由来プロシアニジン
ケルセチン配糖体(イソクエルシトリンとして)
葛の花エキス(テクトリゲニン類として)
アラニン
アルギニン
フェニルアラニン

血圧に関するもの

サーデンペプチド(バリルチロシンとして)
杜仲葉配糖体(ゲニポシド酸
イソロイシルチロシン
γ-アミノ酪酸(GABA)
酢酸
海苔オリゴペプチド(ノリペンタペプチド(AKYSY)として)
ローヤルゼリーペプチド(VY、IY、IVY)
ゴマペプチド(LVYとして)
クロロゲン酸類(5-カフェオイルキナ酸として)
ラクトトリペプチド(VPP,IPP)
燕龍茶フラボノイド(ハイペロサイドおよびイソクエルシトリンとして)

糖の吸収に関するもの

グァバ葉ポリフェノール
0.19小麦アルブミン
難消化性再結晶アミロース(α-1,4グルカン会合体として)
L-アラビノース
ネオコタラノール

肌に関するもの

グルコシルセラミド

このように特定保健用食品は様々なものに分類できますが中でも腸にはたらくものは種類が豊富であるように見受けられます。
日々忙しく過ごす中で規則正しいバランスの良い食事を摂ることは難しい。そんな時に特定保健用食品それぞれの特徴を理解し、自身に合った食品を選択してみてはいかがでしょうか。

参考:消費者庁HP https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_specified_health_uses/

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